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パパ一人旅(三重県伊勢市、鳥羽市)

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おでかけ

大阪に暮らしはじめてからというもの、週末の過ごし方がずいぶん変わりました。家族がいる街から離れ、仕事と家の往復だけの生活になりがちな日々。ふと気づくと、休みの日にやることがないまま時間が過ぎてしまうこともあります。

でも、せっかく自由に動けるのなら、自分の心をリセットする旅に出てもいいんじゃないか。そう思って選んだのが、三重県の伊勢と鳥羽でした。大阪からだとアクセスもよく、日帰りでも行けるし、1泊すればゆっくりと神宮や海を楽しめます。家族旅行で定番の場所でもありますが、あえてひとりで歩くとまた違う表情が見えてくるはず。

今回の旅は、伊勢神宮内宮で心を整え、鳥羽のイルカ島とクルージングで海を満喫するコース。ひとり旅だからこそ感じたこと、パパ目線での楽しみ方、そして実際のアクセスや費用感も合わせて紹介していきます。

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旅の計画と移動手段(公共交通編)

今回は車ではなく、公共交通機関だけで巡る旅にしました。結果的にこれが正解。運転疲れを気にせず景色を眺められ、帰りは特急でのんびりくつろげます。

大阪から伊勢神宮へ

  • 近鉄特急を利用し、大阪難波駅から 五十鈴川駅 まで約2時間弱。伊勢市駅より少し先まで行けるので、バスの乗り換えがスムーズです。
  • 五十鈴川駅の小さな駅前バス停から 三重交通バス に乗り換え。内宮前まで約10分。終点で降りると、すぐ目の前に宇治橋と大鳥居が現れて、旅気分が一気に高まります。

伊勢から鳥羽へ

  • 伊勢神宮をゆっくり散策した後、再び五十鈴川駅から近鉄線で 鳥羽駅 へ。所要時間は約15分ほど。
  • 鳥羽駅から徒歩で 鳥羽マリンターミナル へ向かい、ここからイルカ島行きの船に乗ります。便はおおむね30〜60分おきに出ていて、時間が合わなくても待ち時間は短め。

日帰りか1泊か

  • 日帰りも可能:朝早めに出れば伊勢神宮参拝+おかげ横丁+鳥羽クルーズまでは十分回れます。
  • 1泊だとゆとりあり:夜は伊勢市や鳥羽で地元の海鮮や地酒を楽しめる。翌朝も混雑前に神宮を歩けておすすめ。

公共交通の旅は、移動中のひとり時間が心地いいのが魅力です。五十鈴川駅まで特急で揺られながら読書したり、帰りの列車で写真を整理したり。缶ビールを片手にぼんやり車窓を眺めるのもまた贅沢な時間でした。

伊勢神宮 内宮をゆっくり歩く

大阪から電車とバスを乗り継いで、ようやくたどり着く伊勢神宮内宮。宇治橋を渡った瞬間から空気がふっと変わるのを感じます。街のざわめきが遠ざかり、木々のざわめきと五十鈴川のせせらぎだけが耳に届く。ひとりだからこそ、その変化が余計に鮮明に心に響きました。

宇治橋と大鳥居 — 旅のはじまりの門

五十鈴川にかかる宇治橋は、まさに神域への入り口。大鳥居の向こうに続く参道を前にすると、自然と背筋が伸びます。朝の光に照らされた橋を歩くと、少し緊張しつつも胸の奥がすっと静まるような感覚がありました。

五十鈴川御手洗場で手を清める

参道の途中、川べりに降りて手を清める「御手洗場(みたらし)」があります。澄んだ水に手を浸すと、冷たさが心まで染みていくよう。ここはぜひ立ち寄ってほしい場所です。川面に光が反射する風景や川の中の魚たちは、写真に収めるよりも、しばし見とれるのがおすすめ。

風日祈宮(かざひのみのみや)で風を感じる

正宮から五十鈴川の支流・風日祈宮橋を渡った先にある小さな社が、風日祈宮(かざひのみのみや)。ここは風と雨を司る神様を祀っていて、農作物の豊穣を祈る場所として知られています。
木々に囲まれた静かな空間で、橋の上に立つと川面を渡る風が心地よく、名前のとおり風を感じる特別な場所でした。観光客の多い参道から少し離れるだけで、ふっと落ち着ける空気が広がります。ひとり旅での立ち寄りにぴったりのスポットです。

正宮で手を合わす

内宮の中心・正宮は、御垣内(みかきうち)から手を合わせると心が洗われるようです。人の流れはありますが、ひとりだと立ち止まって空を仰いだり、木々の音を聞く時間が持てます。


別宮をめぐる静かな時間

別宮(荒祭宮など)まで足をのばすと、人が少なくさらに静かな空気。ひとり旅ならではの“耳を澄ます時間”を味わえました。

天の石

伊勢神宮内宮を参拝し、正宮から別宮へ向かう道を歩いていると、参道の脇にひっそりと置かれた石に目が止まります。よく見ると、自然に刻まれたかのように 「天」 の文字が浮かんでいるのです。最初はただの模様かと思いましたが、よく見ると「天」という字にしか見えません。観光客の中には立ち止まって写真を撮る人もいて、気づかず通り過ぎてしまう人もいるという、まさに知る人ぞ知る小さな発見でした。

「天の石」ってなに?

伊勢神宮の正式な案内には出てこないのですが、古くから参拝者の間で知られている小さな名所です。石の表面にある模様が、自然の造形とは思えないほどきれいな「天」の字に見えることから、その名で呼ばれているそうです。
特別な御利益があると公式に伝えられているわけではありませんが、「天=空、天照大神」とつながりを感じて手を合わせる人も多いとか。

見つけたときの気持ち

正宮を参拝した後、別宮の荒祭宮へ向かう道は木漏れ日が美しい静かな小道です。その途中でこの石に出会うと、なんだか神様からの小さなサインを見つけたような気持ちになりました。観光ガイドには載っていない場所で、自分だけが発見したような喜びもあります。
ひとり旅だからこそ、こうした小さな気づきに立ち止まれるのかもしれません。

お祓いと御饌(みけ)の体験

内宮を参拝したあと、今回は特別に 御饌(みけ)とお祓い を受けました。神宮での正式なお参りは、ただ参道を歩くだけではなく、心身を清め、神様の前で静かに祈る時間を持つことにも意味があります。

神楽殿でお祓いを受ける

宇治橋を渡って参道を進むと、右手に大きな建物「神楽殿(かぐらでん)」があります。ここで一般の参拝者も御祈祷やお祓いを受けることができます。受付で名前と住所、お願い事(家内安全、交通安全など)を書き、初穂料を納めます。今回は旅の安全と日々の無事を祈ってお願いしました。

席に通されると、厳かな雰囲気の中で神職の方が祝詞を奏上し、鈴でお祓いをしてくださいます。ひとりで受けると少し緊張しますが、心がすっと澄んでいくような感覚がありました。

御饌(みけ)の儀式

お祓いと一緒に、神様にお供えする御饌(みけ)を体験できるのも特別です。神宮では毎日、神様へ食事をお供えする神事が行われていますが、一般参拝者が参加できる「御饌奉献」もあり、今回はこちらを選びました。
小さなお皿に盛られた米・塩・酒などを神前に捧げる簡素な儀式ですが、静かな空気の中で自分の思いを神様に届ける時間は格別。観光だけでは得られない“参拝の奥深さ”を感じました。

いただいた御札と授与品

お祓いを受けると、お神札(おふだ)お守り を授かることができます。お神札は白い和紙の包みに「天照皇大神宮」と書かれたシンプルなもの。部屋の高いところや神棚におまつりするとよいそうです。
また、小さなお守りや記念のしおりもいただけました。持ち帰って家族に渡すと、離れて暮らす家でも伊勢の神様に見守られているような安心感があります。

ひとりで受ける意味

大勢の観光客が歩く参道の中で、自分だけが静かに神前に座る時間はとても特別でした。日常が忙しいからこそ、こうした“立ち止まる時間”は心を整えてくれます。
神楽殿は事前予約不要で、初穂料は一般的に 5,000円〜10,000円 程度。旅の一部として組み込むのもおすすめです。

写真を撮るなら

  • 宇治橋の大鳥居(朝の光が差し込む時間が特に美しい)
  • 五十鈴川と参道の緑
  • 風日祈宮橋と小さな社
  • 御朱印や境内の細やかな風景

ひとりだと自由に撮影スポットを探せるのも魅力です。スマホを手に、好きな構図でゆっくり撮れるのは気楽なひとり旅ならでは。

鳥羽で海と遊ぶ — イルカ島とクルージングでリフレッシュ

伊勢神宮で心を整えたあとは、海の空気を求めて鳥羽へ向かいました。
内宮前のバス停から三重交通バスに乗り、再び五十鈴川駅へ。そこから近鉄の普通列車に揺られて約15分で鳥羽駅に到着します。駅を出てから港までは徒歩10分ほど。海風を感じながら歩くと、ゆったりとした港町の空気に心がほどけていきます。

鳥羽マリンターミナルからイルカ島へ

港に面した鳥羽マリンターミナルから船に乗り、約15分でイルカ島に到着。小さな島ですが、海風を浴びながらの船旅はそれだけで旅気分が一気に高まります。船は30分おきに出ているので、乗り継ぎの待ち時間もそこまで長くありません。

イルカふれあい体験とアシカショー

今回はイルカショーは時間が合わず見られませんでしたが、イルカのふれあい体験に参加しました。手のひらを差し出すと、つるんとした体にそっと触れられる感覚が新鮮で、思わず童心にかえってしまいます。近くで目が合うと、イルカが微笑んでいるように見えて心が和みました。

さらに、島の山の中腹で行われているアシカショーにも足を運びました。山道を少し登ると小さなステージがあり、アシカが拍手したりボールを器用に回したりとユーモラスなパフォーマンスを披露してくれます。観客との距離が近く、ほのぼのした雰囲気。大掛かりではないけれど、旅の途中でほっと笑える時間でした。

鳥羽湾クルージングのひととき

イルカ島を楽しんだ後は、船で湾内を巡るクルージングへ。大小の島々が点在する鳥羽湾はとても穏やかで、海の青と緑のコントラストが印象的。船尾に立つと潮風とエンジン音が混ざって、旅の余韻がじんわり広がります。
この日は天気もよく、海面がきらきらと輝いていました。天候で景色が大きく変わるので、晴れの日を狙うと写真映えします。

ひとりでも心地よい海時間

デッキで海を眺めていると、自然と家族のことを思い浮かべてしまいます。子どもを連れてきたらイルカに触れる体験に大喜びするだろうな、とかママはアシカの可愛い動きに笑ってくれるだろうな、とか。
ひとり旅は自由そのものだけど、同時に家族を想う時間でもありました。遠く離れて暮らしていても、こうして思い出せる時間があるのは心地よいものです。

パパがひとり旅で感じたこと

今回の伊勢〜鳥羽の旅は、観光というより「自分を取り戻す時間」になりました。
誰かと一緒の旅行も楽しいけれど、ひとりだと時間を好きなだけ使えるし、立ち止まって考える余白が生まれます。内宮の参道で足を止めて深呼吸したり、風日祈宮でただ風に吹かれていたりする時間は、普段の生活ではなかなか持てないものです。

ひとりでお祓いを受けたときも、少し緊張しながら自分と向き合っている感覚がありました。仕事や家庭を離れた場所で、心の中を静かに整えることができるのは大きなリセットです。

海では逆に家族のことを思い出しました。イルカのふれあいやアシカショーを見ながら「子どもを連れてきたら喜ぶだろうな」と想像する時間があたたかかったです。ひとり旅は孤独ではなく、むしろ家族を想い返すためのきっかけにもなると感じました。

まとめ

アクセスと所要時間

  • 大阪難波 → (近鉄特急 約2時間) → 五十鈴川駅
  • 五十鈴川駅 → (バス 約10分) → 内宮前
  • 内宮前 → (バス 約10分) → 五十鈴川駅 → (近鉄 約15分) → 鳥羽駅
  • 鳥羽駅 → 徒歩約10分 → 鳥羽マリンターミナル
  • 鳥羽マリンターミナル → (船 約15分) → イルカ島

費用感の目安(2025年現在)

  • 近鉄特急:片道約3,000円前後(指定席)
  • バス:片道430円程度
  • イルカ島往復乗船券:大人2,000円前後
  • イルカふれあい体験:500〜1,000円程度
  • アシカショー:入場券に含まれる
  • お祓い・御饌奉献:初穂料5,000円〜

持ち物アドバイス

  • 歩きやすい靴:内宮は砂利道が多く、イルカ島も坂道あり
  • 上着:鳥羽は海風が冷たい日がある
  • 御朱印帳:神宮の思い出を記録するのにぴったり
  • 小さなカバン:参道や船で動きやすいサイズが便利

おわりに

大阪からアクセスしやすい伊勢と鳥羽は、ひとり旅でも十分に楽しめる場所でした。
内宮の静けさの中で心を整え、神楽殿でお祓いを受け、海でのびのびと風を感じる——そんな時間は、毎日にちいさな活力をくれます。

家族と離れて暮らすからこそ、自分を整えるひとり時間を大切にするのもいいなと感じた旅でした。次は家族を連れて同じ道を歩いてみたい、そんな気持ちで大阪へ帰りました。

おでかけパパの部屋
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